弁理士試験-部分意匠の利用 (2010.02.21)

部分意匠の利用

部分意匠 利用について - こにたん
2010/02/12 (Fri) 23:10:19
部分意匠(23条)の効力は及ばないが、部分意匠をそっくりそのまま取り入れた全体意匠は、利用関係になるのでしょうか?
例えば、自動車のワイパーにかかる部分意匠を、おもちゃの自動車用のワイパーに取り付けた全体意匠です。


Re: 部分意匠 利用について - 管理人
2010/02/14 (Sun) 14:26:29
部分意匠と後願に係る全体意匠とが非類似の場合であっても、全体意匠が部分意匠に係る部分の意匠と同一又は類似の意匠をそっくりそのまま取り入れていれば、その他の部分に大きな相違があっても利用関係が類推適用されると解します。

しかし、自動車のワイパーにかかる部分意匠を、おもちゃの自動車用のワイパーに取り付けたような場合は、物品非類似と思われます。
この場合、そもそもその他の部分を含む部分意匠と同一の形態を利用したとしても非侵害となりますので、利用関係も成立しないと思われます。


無題 - ポン太
2010/02/17 (Wed) 01:11:45
初学者で申し訳ないですが、答えを読んでいて理解ができないところがあったので、質問させてください。

「物品非類似と思われます。
この場合、そもそもその他の部分を含む部分意匠と同一の形態を利用したとしても非侵害となりますので、利用関係も成立しないと思われます」

とありますが、つまり利用関係の成立に、物品の同一類似が
必要ということでしょうか? 

あと、ワイパーが部分意匠でなく部品の意匠の場合も利用関係が類推適用されるのでしょうか?


Re: 部分意匠 利用について - 管理人
2010/02/17 (Wed) 23:59:42
利用関係の成立に、物品の同一類似が必要というわけではありません。
 
まず、利用とは、「一方(全体分意匠)を実施すると他方(部分意匠)を実施することになるが、他方を実施しても一方を実施しない関係」をいいます。

そしてご質問の場合、自動車のワイパーにかかる部分意匠を自動車に利用すれば上記関係が成り立ちます。
しかし、自動車のワイパーと物品非類似であるおもちゃの自動車用のワイパーにかかる部分意匠を利用しても、上記関係が成り立ちません。
よって、利用関係にないという結論になります。

なお、ワイパーが部分意匠でなく部品の意匠の場合は、類推適用ではなく意26条上の利用になります。


利用について - ポン太
2010/02/18 (Thu) 19:46:34
理解力がなくてご迷惑かけます。

部分意匠の場合どうして「類推」となるのでしょうか?

また、自動車のワイパーにかかる部分意匠が存在しているとき、その特徴あるワイパーをおもちゃのワイパーに取り入れることが、侵害にも利用関係も成立しないと、部分意匠を取り入れている趣旨が成立しないような気がするのですが。


Re: 部分意匠 利用について - 管理人
2010/02/21 (Sun) 00:31:15
最初の質問に、「部分意匠(意23条)の効力は及ばないが、部分意匠をそっくりそのまま取り入れた全体意匠」とあるので、いわゆる「その他の部分」が異なる結果、全体として非類似となる意匠であると判断いたしました。
そのため、文言上は利用関係が成立しておらず、類推適用せざるを得ないのです。
なお、仮にその他の部分も含めてそっくりそのまま取り入れた場合は、部分意匠の直接侵害(意23条の効力が及ぶ)となります。

また、法上の意匠は物品性を必要とするのが大原則です(意2条1項)。
従って、物品を離れた非類似物品にまで効力が及ぶとするのは、そもそも意匠法の趣旨に反します。
例えば、ある形状に係る意匠権の効力があらゆる物品に及ぶとすれば、その弊害は甚大なものになると思われます。
よって、自動車とは非類似(と思われる)おもちゃにまで権利が及ばないのは、意匠法の趣旨からは当然であり、部分意匠の趣旨にも沿うものと解します。


Re: 部分意匠 利用について - ポン太
2010/02/21 (Sun) 09:47:48
おおよそ理解できました。

自分なりの解釈なのですが

先願のA部分意匠が存在し、

後願の
①全体意匠(意匠にかかる物品類似だが、部分の機能用途、部分意匠の位置大きさ範囲、部分自体の形態が非類似)
②全体意匠(意匠にかかる物品非類似だが、部分の機能用途、部分意匠の位置大きさ範囲、部分自体の形態が類似)
③全体意匠(意匠にかかる物品類似であり、部分の機能用途、部分意匠の位置大きさ範囲、部分自体の形態も類似)
が存在しているとき

Aと①との関係 直接侵害に該当しないが利用関係類推
Aと②との関係 直接侵害も、利用関係も成立しない
Aと③との関係 直接侵害も、利用関係も成立

先願の部品の意匠が存在し
後願の全体意匠が存在しているときは

両者の関係 直接侵害に該当しないが利用関係成立

と考えました。

間違っている箇所を教えていただけると、ありがたいです。


Re: 部分意匠 利用について - 管理人
2010/02/23 (Tue) 00:09:18
基本的にはOKですが、②の場合の「物品非類似だが、部分の機能用途、部分意匠の位置大きさ範囲、部分自体の形態が類似」という例が思い付かないです。
特に、機能用途が類似ならば、物品類似となる気がします。

【関連記事】
「部品の意匠・部分意匠と利用」

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