プロダクトバイプロセスクレームの拒絶理由通知対応 (2015.12.04)

プロダクトバイプロセスクレームの拒絶理由通知対応

「プロダクト・バイ・プロセス・クレームの「不可能・非実際的事情」の主張・立証の参考例」(特許庁)


プロダクト・バイ・プロセス・クレームに対する、「不可能・非実際的事情」の主張・立証の参考例が公表されました。
簡単にまとめると、
①発明の構造又は特性を製法以外で特定することができず、且つ係る構造又は特性を測定に基づき解析し特定することが不可能又は非実際的であること、または、
②製造される物の構造又は特性の具体的態様が多様に変化し、且つそれらの具体的態様を包括的に表現することができないこと、
③生成物が天然物由来のものであり、その物を構造又は特性により直接特定することが不可能又は非実際的であること、
④生成物が複雑で多種多様な構造を有し、その物を構造又は特性により直接特定することが不可能又は非実際的であること、
等を主張すれば、認められるようです(ただし、審査官が合理的な疑問を提示できる場合を除く)。

今後は、「不可能・非実際的事情」を意見書で主張すると共に、保険として製法クレームを追加するという対応が主流になりそうですね。

なお、具体的には、以下のような主張が例示されています。
・表面から○○μm以上の内部にのみ香気成分が存在する、といった文言により特定することは、活性炭の各々によってその構造やそれに伴う特性が異なることにも照らせば、不可能です。
・上記の特徴を有する香気発生源の構造又は特性を、測定に基づき解析することにより特定することも、本願出願時における解析技術からして、不可能であったといえます。
・薄膜の結晶の不均一性に照らすと、その違いに係る構造又は特性を文言により一概に特定することは不可能です。
・結晶性の差については、X線回折(XRD)を用いて測定することが原理的には可能かもしれませんが・・・、膨大
な時間とコストがかかるものです。
・分散状態の微視的な違いは、組成、粘度といった通常用いられる指標によっては区別することができません。
・微視的な分散状態が異なれば、気泡安定性の値も、当然に変化するため・・・現実的ではない回数の実験等を行うことを要するものであって、著しく過大な経済的支出を伴うものであります。
・、「嫌みのない自然な香り」というのは、人間の主観に依拠する指標であるため、定量的に数値範囲等で表記することはできません。
・香味向上剤を構成する極めて多数の微量成分のうち、どの範囲の化学物質が本願発明の優れた香味付加作用に寄与するのかについて分析、特定することは、分析対象の微量成分に含まれる化学物質の種類があまりにも膨大であり、かつ、検出限界未満の微量成分について分析することができないため、不可能です。
・得られる重合組成物の構造が複雑になりすぎて一般式(構造)で表すことは到底できないのが現状であり、このことは当業者の技術常識です。

ところで、「不可能・非実際的事情」の審査は、やっぱりざるでしたね。
まぁ、今回の公表で今後のサーチが不要になるのは助かります。

【関連記事】
「プロダクト・バイ・プロセス・クレームに関する審査運用について」


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