弁理士試験-訂正時の補正と訂正要件不備 (2015.05.20)

訂正時の補正と訂正要件不備

補正却下と拒絶理由通知について - あやパパ
2015/05/15 (Fri) 22:28:32
126条7項に気を取られていて、次が根拠条文含めてわかなくなってしまいました。ご教授お願いします。多くの同時質問、申し訳ありません。ワード検索で独立特許要件で検索し、ある程度は分かったのですが・・・

①訂正審判での訂正が新規事項の追加であった場合には、補正却下で正しいですか?根拠条文は126条第一項柱書の但し書きになりますか?

②無効審判で、無効請求されていない請求項に行った訂正が新規事項の追加であった場合も、補正却下で正しいですか?根拠条文は134条の2第一項柱書の但し書きになりますか?

③無効審判で、無効請求されている請求項に対して訂正したが、この訂正が新規事項の追加であった場合も補正却下(訂正却下)で正しいですか?根拠条文は③と同じ。

④無効審判で、無効請求されていない請求項に対して、減縮補正がされる場合には、独立特許要件が課される(134条の2第9項での読み替え)。つまり、減縮補正で独立特許要件違反は補正却下(訂正却下)で正しいですか?

⑤無効審判で、無効請求されている請求項に対して、減縮補正がされる場合には、独立特許要件は課されない。つまり、減縮補正で独立特許要件違反は不問で、減縮補正後の内容について、特許性を判断して審決を行うことを前提として、当事者間の攻防に付される、正しいですか?


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - 管理人
2015/05/18 (Mon) 17:42:15
まず補正が無ければ、補正却下されることはありません。
なお、補正却下となる補正の要件については、特17条の4等に記載されています。

以下、簡単に回答しますが、訂正審判は査定系なので拒絶査定不服審判と同様に考えればよいと思います。
また、無効審判が請求されていない請求項についても同様です。

①訂正拒絶理由の通知後(特165条)、訂正を認めない旨の審決(特157条)がでます。

②無効審判が請求されていない請求項である場合は、訂正拒絶理由の通知後(特134条の2第5項)、無効審判の審決(特157条)中において訂正を認めない旨の決定がされます。

③審判請求人に対して訂正請求書の副本が送達され(特134条の2第4項)、請求人が新規事項追加の訂正である旨の弁駁書を提出します。
その後、無効審判の審決(特157条)中において訂正を認めない旨の決定がされます。

④無効審判が請求されていない請求項の独立特許要件違反である場合は、訂正拒絶理由の通知後(特134条の2第5項)、無効審判の審決(特157条)中において訂正を認めない旨の決定がされます。

⑤独立特許要件違反であれば、請求人が独立特許要件違反である旨の弁駁書を提出します。
また、職権で独立特許要件違反が発見された場合は、訂正拒絶理由の通知後(特134条の2第5項)、無効審判の審決(特157条)中において訂正を認めない旨の決定がされます。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - あやパパ
2015/05/19 (Tue) 04:58:09
丁寧な回答、どうもありがとうございます。
訂正審判では拒絶査定不服審判と同様に考えれば良いとのこと、ありがとうございます。関連解説を読んでいて、自分の分かっていないところが少し見えて来ました。申し訳ありませんが、もう少し付き合ってください。

①無効審判での、無効請求されていない請求項への訂正は訂正審判と同様に考えれば良くて(結局、拒絶査定不服審判と同様)、無効請求されている請求項への訂正は当事者系なので異なる
と考えていました。正しいですか?

②訂正と補正とがゴッチャになっているようです。訂正審判での考え方ですが、
新たに出願に修正を加えるのが、訂正であって、
訂正に対して更に修正を加えるのは、補正である
と考えれば良いですか?

③いただいた答えは全て拒絶理由通知でした。これは訂正についてのものでしょうか?つまり、拒絶査定不服審判で言えば、新しい拒絶理由が発見された形でしょうか?

④訂正に対して補正をして、それが、新規事項の追加の場合には補正却下。同様に、訂正に対して減縮補正をして、この減縮補正が独立特許要件を満たさない場合には補正却下。で正しいですか?


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - 管理人
2015/05/19 (Tue) 11:36:28
①概ね正しいです。

②出願に係る明細書等に修正を加えるのは補正であって(特17条の2)、訂正ではありません。
特許登録後に特許権に係る明細書等に修正を加えるのが訂正です(特126条)。
なお、訂正に係る明細書等に修正を加えるのは補正ですが(特17条の5)、誤記訂正の訂正事項を減縮に変えるような補正は要旨変更(特131条の2)になるので認められません。

③訂正拒絶理由通知は訂正についてのものです。
なお、拒絶査定不服審判で言えば、最初の拒絶理由に該当します。

④訂正に係る明細書等を要旨変更ではない補正をして、それが新規事項の追加の場合には訂正を認めない旨の審決(又は訂正拒絶理由通知)が出ます。
訂正に係る明細書等を要旨変更ではない補正をして、それが独立特許要件を満たさない場合にも訂正を認めない旨の審決(又は訂正拒絶理由通知)が出ます。

なお、訂正審判における補正却下の要件を勝手に創作しないように注意した方が良いです。
ちなみに、要旨変更補正の場合は特133条3項により補正却下となります。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - あやパパ
2015/05/20 (Wed) 06:22:52
管理人さん。忙しいところすみません。少々パニクっています。
17条の5第3項の補正を理解していなかったと気づきました。すみません。訂正審判を請求して、審理終結通知前に明請図に修正をするのが、補正ということですね。
次の理解で宜しいですか?
①訂正審判で訂正については、126条判断。126条1項一号二号に独立特許要件。
→126条1項以外に相当する訂正については訂正拒絶理由通知
→126条1項一号二号では独立特許要件違反では補正却下
→126条三号四号は認められる。

②シフト的な訂正でも訂正拒絶理由通知。

③17条の5、第3項にある補正を訂正審判中におこなった場合、131条の2、133条3項で判断し、要旨変更で補正却下。
(これまで、126条だと思い込んでいたのがバカ?)

④訂正審判中に行った補正については、133条3項の要旨変更で補正却下だけでは、どうもしかしすっきりしません。シフト補正も要旨変更で拒絶理由通知ですか?誤記誤訳?とか減縮?とか細かい規定はないのでしょうか?


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - 管理人
2015/05/20 (Wed) 11:48:01
特133条3項(又は特126条)に「独立特許要件違反では補正却下」と書いてありますか?
質問をする前に、疑問に思ったらまず条文を読みましょう。
前にも指摘したように、訂正審判における補正却下の要件を勝手に創作しないように。

さて、①審判長は、訂正審判の請求が特126条1項ただし書各号、又は同条5~7項に違反するときは、訂正拒絶理由通知をして、意見書提出機会を与えます(特165条)。

②シフト的な訂正(←これは何条ですか?)は意味不明です。
なお、訂正拒絶理由通知を受けた請求人(特許権者)が、補正(特17条の5第3項)を行った結果、拒絶理由が解消すれば訂正を認める旨の審決がででますし、解消しなければ訂正を認めない旨の審決がでます。

③要旨変更であれば補正却下(特133条3項)です(条文上は)。
なお、審判便覧では補正を採用せずに、要旨変更補正であることによりその請求に係る訂正を認容しないとして、補正を採用しない旨及びその理由が審決に記載されると書かれていますので、運用上は補正却下決定ではないのかもしれません。

④すっきりしない理由が分かりません。
訂正審判におけるシフト補正って何ですか?何条のことですか?
誤記誤訳は特126条1項2号です。
減縮は特126条1項1号です。
条文読んでますか?

念のために付言しますが、訂正審判は、特許出願の審査が終わって登録された後に、審判請求時に訂正した明細書等を添付して行います。
その際に、特126条1項に規定された各訂正事項のみに制限されます。
よって、訂正審判の審理中における補正に要旨変更以外の要件を課す必要がありません。
また、審判請求時の訂正した明細書等が上記訂正事項を目的とするものでない場合でも、補正却下ではありません(といよりもやってもいない補正は却下できません)。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - あやパパ
2015/05/21 (Thu) 05:50:58
おばかさんにお付き合い頂き恐縮です。どうか見捨てずにお願いします。

④に関連して 以下のようにコメントいただきありがとうございます。分かっている積りで分かっていないのだと思います。コメントの下に矢印で聞きたいことを先の質問に絡めて書きました。どうかお付き合い頂きたく、宜しくお願いします。

訂正審判は、特許出願の審査が終わって登録された後に、審判請求時に訂正した明細書等を添付して行います。
その際に、特126条1項に規定された各訂正事項のみに制限されます。

→ <質問1> この訂正事項に違反してなされた訂正は拒絶理由通知。(正しいでしょうか?)
→ <質問2> 明細書に書かれているけれども請求項にはないものを新たに請求項に加えるような訂正(シフト、17条の2第4項では丁寧に書かれている)は、126条1項にないので、拒絶理由通知。(正しいでしょうか?)

よって、訂正審判の審理中における補正に要旨変更以外の要件を課す必要がありません。

→ <質問3> 補正と訂正とがごっちゃになっています。H21-37-1では訂正が何度もされています。a→a+b+c→a+bと訂正したとあります。こんな記述から???になっています。H21-37-1のケースは訂正請求、補正、何なのでしょうか?根本が分かっていません。すみません。

また、審判請求時の訂正した明細書等が上記訂正事項を目的とするものでない場合でも、補正却下ではありません(といよりもやってもいない補正は却下できません)。

→ <質問4> 独立特許要件が課される = 補正却下 と短絡的に思考していたのがそもそもオバカなのだと思います。独立特許要件を課すとは、そこに防波堤を設けるぞ、という意味で、補正却下と短絡してはだめなのですね。

<質問5> 拒絶査定不服審判で17条の2第5項2号には独立特許要件が課されていて、違反した場合には補正却下ですが、
最後の拒絶理由通知を受けた後に、たとえば、請求項の引用の補正をした場合とか、明細書にはあるけれども請求項にはないものを新たに請求項として請求した場合には、補正却下
で正しいですか?

<質問6>最後の拒絶理由通知の後ですが、誤記の訂正を目的とする、とか、減縮を目的とする、とか、宣言して補正するのですか?

<質問7>訂正審判で訂正拒絶理由通知を受けて、明細書にはあるけれども請求項にはないものを新たに請求項として請求する補正をした場合には、補正却下(133条3項)で正しいですか?

<質問8> 訂正審判で訂正拒絶理由通知を受けて、減縮補正を行ったがそれが独立特許要件を満たさない場合には、要旨変更で補正却下(133条第3項)で正しいですか?

たくさん質問してしまいました。恐縮しております。お時間取らせました。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - 管理人
2015/05/21 (Thu) 11:49:57
条文を読んでいただけないと、回答しても理解できず無駄になるので困ります。
質問前に『必ず』条文を読んでください。

さて、以下回答です。
<質問1>特126条1項に規定する訂正事項に違反してなされた訂正は拒絶理由通知が通知されます。

<質問2>明細書に書かれているけれども請求項にはないものを新たに請求項に加えるような訂正は、特126条1項1号の特許請求の範囲の減縮に当たることが多いと思われます。
なお、いわゆるシフト補正(特17条の2第4項)の理解に不安を感じるので確認することをお勧めします。

<質問3>H21問37枝1は、無効審判における訂正請求で、1回目の訂正請求に係る請求項を拡大するような2回目の訂正請求が可能であるかが問われています。
そして、特許法上、訂正請求が2回行われることはあり得ますし、1回目の訂正に係る請求項を拡大するような2回目の訂正も特に制限されていませんので、×が正解です(2回目も無効審判請求前の明細書の範囲内で訂正できる)。

<質問4>まぁそうですが、補正却下と短絡する以前の問題として補正と訂正は別物です。

<質問5>補正却下になることもあるし、ならないこともあるので分かりません。

<質問6>宣言しなくとも補正できますが、意見書にその旨を書くことが多いと思います。

<質問7>補正却下になることもあるし、ならないこともあるので分かりません(減縮の訂正事項で審判請求していた場合には要旨変更には当たらないのでしょうが)。

<質問8>独立特許要件を満たさないからといって、要旨変更に当たるわけではないので分かりません(当たらないことが多いでしょうが)。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - あやパパ
2015/05/22 (Fri) 05:12:25
丁寧にお付き合い頂きありがとうございました。どうも条文理解が出来ておらずすみませんでした。
最後に一点のみ教えてください。非常に基本的ですが。

訂正審判で、訂正(H21-37-1に出てくるようなもの)と補正(133条2項3項)との内容を理解していなかったのではと、133条2項を見て思いました。

補正の定義が、権利化後は全く異なっている。

権利化された後の明請図への修正は訂正。訂正拒絶理由通知を受けて行う明請図への修正も訂正。

請求人、方式、手数料などの手続きの修正のみが補正。

正しいですか?ここを踏まえずに訳の分からない質問を繰り返していたように思えます。

如何でしょうか?よろしくお願いします。


Re: 補正却下と拒絶理由通知について - 管理人
2015/05/22 (Fri) 12:12:02
権利化の前後で補正の定義は変わりません。
特許庁に対して手続をした者が、その手続きの補充修正を行うことが補正です(特17条1項)。

よって、権利化される前に出願手続きに係る書類の補充修正を行うのも補正です(出願に係る明細書等の補充修正を含む)。
また、権利化された後に明細書等を補充修正するために行うのが、訂正審判などの訂正の手続きですが、訂正の手続きに係る書類の補充修正を行うのも補正です(訂正に係る明細書等の補充修正を含む)。

【関連記事】
「訂正審判での新規事項補正の扱い」

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