弁理士試験-予約承継と準拠法 (2014.12.15)

予約承継と準拠法

特35条2項の適用範囲について - 太陽王
2014/11/01 (Sat) 23:21:45
試験も一応(今年の分は)終わったので、試験には出なそう(だけどそもそも論的なところ)
な質問をさせていただきたく。

特35条2項反対解釈により予約承継が認められるのは、
以下のどれなのでしょうか。
[1]従業者等=日本国民、使用者等=日本の会社で、国内の拠点で発明が完成
[2]従業者等=日本国民、使用者等=日本の会社で、外国の拠点で発明が完成
[3]従業者等=日本国民、使用者等=外国の会社で、国内の拠点で発明が完成
[4]従業者等=日本国民、使用者等=外国の会社で、外国の拠点で発明が完成
[5]従業者等=外国人、 使用者等=日本の会社で、国内の拠点で発明が完成
[6]従業者等=外国人、 使用者等=日本の会社で、外国の拠点で発明が完成
[7]従業者等=外国人、 使用者等=外国の会社で、国内の拠点で発明が完成
[8]従業者等=外国人、 使用者等=外国の会社で、外国の拠点で発明が完成

(「日本の会社」って定義が難しいですね。
普通は日本で法人登記されている会社ということなのでしょうか。)

[1]は間違いなくあてはまり、[8]は間違いなくあてはまらないと思うのですが、、、
[3][4][7]あたりは微妙かなと…

以上、よろしくお願いします。


Re: 特35条2項の適用範囲について - タイガー
2014/11/02 (Sun) 01:32:39
原則、属地主義で最高裁判例も属地主義で結論出してるけど、
地裁で反対の結論が出てる点、その不都合性が問題になっている点、
外国では属地主義とられない場合がある点等で割れているね。

参考
https://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/tokkyo_9/paper03.pdf

試験的には自分なら最高裁判例が単純明解なので属地主義で拠点での判断をとるけど、実務的には単純に言い切れなさそう。直接は関係ないけど近いうちに改正もありそうだし、不透明だね。


Re: 特35条2項の適用範囲について - 管理人
2014/11/03 (Mon) 17:36:46
タイガーさん
回答への御協力ありがとうございます。

さて、前提として、日本国の特許権に係る問題であり且つ日本国の裁判所に管轄があるとした場合([8]は日本国の裁判所に管轄がないような気もしますが)、[1][2]以外は渉外的要素を含むため、その準拠法が問題となるでしょう。

この場合、H16年(受)781号の最高裁判決(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/671/033671_hanrei.pdf)に基づいて、以下のように解釈されるものと思われます。
①対価の問題
法の適用に関する通則法第七条(法律行為の成立及び効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による)によって、従業員と使用者との間(契約当事者間)の合意によって定めれる国の法律が適用されます。そのため、通常は明示又は黙示の合意が存在すると認められる日本法が適用されることになるでしょう([3][4][7][8]は黙示の合意が存在しないかもしれません)。
②ご質問の予約承継の問題
準拠法は特許権についての属地主義の原則に照らして、特許を受ける権利に基づいて特許権が登録される国の法律であると解されます。そのため、[1]から[8]のいずれについても、特許権が登録される国である日本国の法律が準拠法として適用されることになるでしょう。

蛇足ですが、従業員と使用者との間の合意が労働契約によるものと解される場合は、法の適用に関する通則法第十二条により、対価の問題について最密接関係地法(通常は労務を提供すべき地の法なので、発明が創作された国の法律でしょう)が適用される可能性もあります。


Re: 特35条2項の適用範囲について - 太陽王
2014/11/05 (Wed) 22:02:16
管理人様、タイガー様

ご回答ありがとうございます。

難しいですね!!

法の適用に関する通則法…
初めて耳にしました(^^;

私の理解できたところによると、
デフォルトでは法律行為に密接な関係のある地の法(8条1項)、
この「密接な地」は事業所の所在地で推定(8条2項)、
しかし当事者が「地」を選ぶことができる(7条、9条)。
さらに7条/9条で密接地以外を選択しても、労働者の意思表示に
よって密接地を選択でき(12条1項)、この場合も事業所の地で推定(12条2項)
というストーリーでしょうか。

で、日本に出願する場合は基本的に日本の特許法([1]~[8]のどれも)でよい。
事業所の所在地が日本であれば([1][3][5][7])法の適用に関する通則法の
8条2項や12条2項でなおさら日本の特許法。
[2][6]は拠点は外国だけど日本の会社なので黙示的合意として日本の特許法。
[4][8]は拠点が外国で、外国も会社なので、外国の特許法の可能性もあり?

ということで理解しました。

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「在職中に創作した発明を転職先で出願した件」

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