新規事項の削除は目的外補正となる (2015.11.26)

新規事項の削除は目的外補正となる

審判請求の審理に関するQ&A「拒絶査定不服審判」

上のQ9によると、審判請求時の補正で、その新規事項を削除する補正は目的外補正、つまり、特17条の2第5項各号のいずれにも該当しないそうです。※1
そのため、補正却下されることも当然あり得ます。
実際、訴訟でも審判で通知された最後の拒絶理由通知に対する補正が、目的外補正として補正却下した決定が認められています。
例えば、平成23年(行ケ)第10133号です。

で、「特許・実用新案審査基準」の第I部 第2章 第3節 拒絶理由通知の「3.2.1 「最後の拒絶理由通知」と する 場合」によれば、いわゆる新規事項追加の拒絶理由通知は最後の拒絶理由通知にすることができます。※2

となると、自然に、追加した新規事項を削除する補正によって拒絶理由を解消することは不可能であり、詰んでしまうということです。
これって、制度不備じゃないですかね?
ただし、実際には運用で補正を受け入れてくれることがほとんどなので、よほどのことがなければ問題にはなりません。

あと、これも大事だけど、未だに「自明でないから新規事項」とか言ってくる審査官がいます。
自明であれば新たな技術的事項を導入しないものと言えるけど、自明でなかったからといって新たな技術的事項を導入するもの(つまり、新規事項追加)であるとは限らないと思うよ!


以下引用。
※1.Q9:審査段階で、特許請求の範囲の補正について、審査官から特許法第17条の2第3項(新規事項の追加)に違反すると指摘されたにもかかわらず放置したため拒絶査定を受けました。この事案について拒絶査定不服審判を請求する場合、審判請求時の補正で、その新規事項を削除する補正は、特許法第17条の2第5項各号に規定する要件を満たすことになるのでしょうか。

A9:審判請求時に新規事項の追加とされた発明特定事項を削除する補正をしても、通常、発明特定事項の削除は特許請求の範囲の拡張に該当するため、補正の目的要件(特§17の2⑤各号の要件)を満たさないものとされます。ただし、その記載のある請求項自体を削除する補正は可能です(特§17の2⑤一)。

※2.例 4:請求項に新規事項を追加する補正又は記載不備を生じるような補正がされた場合に、その旨のみを通知する拒絶理由通知


【関連記事】
「新規事項追加補正について審査基準の改訂」


↓クリックありがとうございます。
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ


本ブログは独学の弁理士講座の別室です。
なお、直近の本室更新は「H27年短答試験問56」です。


↓弁理士試験ならLECオンライン

テーマ : ビジネス - ジャンル : ビジネス

弁理士試験-商標法上の補正可能時期 (2015.11.25)

商標法上の補正可能時期

商標の補正についての質問 - 初心者
2015/11/12 (Thu) 18:00:29
商標68の40(手続きの補正)ですが、①項の補正できる時期として「審判に係属」中とあります。この場合の審判は、拒絶査定不服審判と補正却下決定不服審判を意味すると理解してますが、正しいでしょうか?
無効審判及び取消審判の場合は実体補正不可、異議申立の取消決定後も補正不可、と理解しています。
以上、宜しくお願いします。


Re: 商標の補正についての質問 - 管理人
2015/11/25 (Wed) 14:45:04
審判は無効審判及び取消審判を含む全審判を意味するものと思われます。
ただし、異議申立に係属中の場合と同様に、登録後は願書等についての補正はできないと思われます。

つまり、審判請求人や異議申立人が、その手続の補正ができることを規定しています。
なお、取消決定後は異議申立に係属していないので、補正はできません。


Re: 商標の補正についての質問 - 初心者
2015/12/17 (Thu) 00:26:45
大分、時間が経ってしまいましたが、ご回答ありがとうございます。
「審判係属中の補正」に関して、茶園商標(2014、有斐閣)の説明がわかりやすかったので、引用します。
P109からP110に
『拒絶査定の理由が、例えば先願登録商標との類似(4条1項11号)である場合、拒絶査定に対する審判において、先行登録商標の指定商品・役務と同一・類似の指定商品・役務を削除する補正をすることができる。』
『商標登録無効審判においては、審判請求に係る登録商標やその指定商品・役務の補正をすることはできない。審判請求に係る登録商標の出願から登録に至る事件が係属しているのではなく、その登録の無効を争う審判事件が係属しているからであり、この場合に補正が可能なのは無効審判の請求書の記載事項等である。』

【関連記事】
「意匠・商標の補正可能時期」


↓クリックありがとうございます。
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ


本ブログは独学の弁理士講座の別室です。
なお、直近の本室更新は「H27年短答試験問56」です。


↓弁理士試験ならLECオンライン

テーマ : 資格取得 - ジャンル : 学校・教育

弁理士試験-関連意匠として出願できる部分意匠の範囲 (2015.11.25)

関連意匠として出願できる部分意匠の範囲

関連意匠について質問 - 初心者
2015/11/07 (Sat) 20:57:36
意10の関連意匠ですが、短答レジュメP88の解説欄の後半に、「・部分意匠は、部分意匠の意匠登録出願同士においてその適用について判断する」との記載があります。この意味は、部分意匠を関連意匠として出願したい場合、本意匠も部分意匠でなければならないという意味でしょうか? 別の表現をしますと、本意匠が全体意匠の場合、この本意匠に類似する部分意匠を関連意匠として出願できないということになりますか?
ご教示のほどよろしくお願いします。


Re: 関連意匠について質問 - 管理人
2015/11/10 (Tue) 17:43:49
前半部分はご理解の通りです。
一方、後半部分は、基本的に部分意匠と全体意匠とは類似しないと思われます。
理由は、部分意匠が類似するには、当該物品全体の形態の中での位置、大きさ、範囲とが同一又は当該意匠の属する分野においてありふれた範囲内のものであることを要するので、物品全体に対する位置、大きさ、範囲が不明である全体意匠とは類似しないと思われるからです。


Re: 関連意匠について質問 - 初心者
2015/11/12 (Thu) 17:48:47
ご回答ありがとうございます。2つの意匠の類似が前提となって、関連意匠の要件が成立する、ということを憶えてておきます。



【関連記事】
「部分意匠の類似とありふれた範囲」


↓クリックありがとうございます。
にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ


本ブログは独学の弁理士講座の別室です。
なお、直近の本室更新は「H27年短答試験問56」です。


↓弁理士試験ならLECオンライン

テーマ : 資格取得 - ジャンル : 学校・教育

最新記事
カウントダウン

神戸の税理士が送る試験カウント
フリーエリア
カテゴリ
月別アーカイブ
カレンダー
10 | 2015/11 | 12
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
最新トラックバック
最新コメント
プロフィール

Author:ドクガク
独学の弁理士講座の管理人です。日ごろの業務に活かせるノウハウや、試験情報を投稿していきますので、宜しくお願いします。

benrishikozaはTwitterをつかっています!

検索フォーム
フリーエリア
 青本第19版新発売!

平成26年改正本販売中


論文試験にお勧め
管理人愛用の疲れないボールペン! 『GLAMOUR SOFT』(プラチナ万年筆)


QRコード
QRコード
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
カウンター
人気の記事