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意匠審査基準改訂について3 (2019.05.14)

意匠審査基準改訂について3

注目個所の続きです

意匠審査基準改訂の概要(特許庁HP)

注目個所(第7部第4章から第12部)

・画像を含む意匠について、全体意匠の場合は物品全体の形態、部分意匠の場合は少なくとも意匠登録を受けようとする部分の形態、当該部分の物品全体における位置、大きさ、範囲及び当該部分とその他の部分の境界が明らかでなければならない。画像は織物地のような平面的なものとは認められず、表面図及び裏面図をもって一組の図面とするとはできない(基準第7部第4章)。

・当初願書及び図面等において開示していない範囲を、意匠登録を受けようとする範囲とする補正(意匠登録を受けようとする範囲を変更する補正)は要旨変更である。ただし、他の図と同一又は対称であることを理由に省略する旨記載した場合を除く。意匠登録を受けようとする範囲であることが示唆されており、形状についても示されている場合は、当該範囲を追加しても要旨変更ではない(基準第8部第2章)。

・優先権証明書に物品全体の形態が表されていない場合に、開示された範囲及び図面における実線と破線を用いた描き分け、その他願書記載事項等を考慮して、第一国で意匠登録を受けようとする部分と、日本で登録を受けようとする部分とが一致する場合、両意匠は同一である。全体の記載を総合的に判断して、第一国で意匠登録を受けようとする部分以外の部分を、日本で意匠登録を受けようとする部分とした場合、両意匠は同一ではない(基準第10部)。

・出願人が創作範囲外と考える部位の開示がなされていない場合も、開示された範囲を部分意匠と捉えることで一の創作内容が特定できる場合、意匠が具体的なものと判断する(基準第12部第2章)。

終わり

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「意匠審査基準改訂について1」

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意匠審査基準改訂について2 (2019.05.10)

意匠審査基準改訂について2

注目個所の続きです
さて、部分意匠の欄は廃止されましたので、願書に添付された図面において、意匠に係る物品全体の形態が示されていな場合は、部分意匠として取り扱われるようになります。
また、部分意匠と全体意匠とが同一又は類似することがあり得るように改訂されました。
なお、全体意匠と部分意匠とが類似であり、且つ全体意匠が部分意匠をそのまま含む場合に、利用関係とどう整合させるのかは不明です。

意匠審査基準改訂の概要(特許庁HP)

注目個所(第6部から第7部第2章)
・意9条1項又は2項の規定は、全体登録出願同士、部分意匠の登録出願同士、全体意匠と部分意匠についても判断する(基準第6部)。

・図面に「意匠登録を受けようとする部分」と「その他部分」を含む場合、意匠登録を受けようとする部分を実線で描き、その他の部分を破線で描く等により意匠登録を受けようとする部分を特定し、且つ図面の記載のみでは特定できない場合、特定する方法を願書の「意匠の説明」の欄に記載する。ただし、図面の記載のみで特定できる場合、記載されていなくともよい(基準第7部第1章)。

・以下の場合、図の省略が認められる(基準第7部第1章)
①同一又は対称である図の省略(意施則第6備考8)、②意施則第6備考9により認められた図の省略、③表面図と裏面図が同一若しくは対称の場合又は裏面が無模様の場合の裏面図の省略(意施則第6備考10)、④物品と一体として用いられる物品に表示される画像のみについての部分意匠の出願の場合に、画像図以外の意匠に係る物品を表す一組の図面又は一部の図の省略、⑤意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲が特定できる場合であって、意匠登録を受けようとする部分以外の部分のみが表れる図の省略
・部分意匠の場合、意匠登録を受けようとする部分を図示なく説明の記載のみで特定すること、使用状態を示す参考図等のみで特定することは認められない。ただし、断面図を加えないと特定できない場合には、断面図を加えて特定できる(基準第7部第1章)。

・「意匠登録を受けようとする部分」を認定する際には、出願人が図面で開示した範囲を原則とし、「意匠登録を受けようとする部分」と「その他の部分」を含む場合、 願書の「意匠の説明」の欄に記載した特定方法により行う(基準第7部第1章)。
・「意匠登録を受けようとする部分」の形態は、全体意匠と同様に、断面図、斜視図等その他必要な図及び使用の状態を示した図等その他の参考図を含む図面に基づいて認定する(基準第7部第1章)。

・意匠登録を受けようとする部分は、一定の範囲を占める部分(意匠の外観の中に含まれる一つの閉領域)でなければならない。また、意匠登録を受けようとする部分とその他部分の境界が明確でなければならない。部分が稜線のみのものは、稜線が面積を持たないため該当しない。また、意匠に係る物品全体の形態のシルエットのみを表したもの(例:乗用自動車の側面を投影したシルエットのみを表したもの)は、一つの閉じられた領域でないために該当しない(基準第7部第1章)。

・部分意匠が具体的なものと認められるためには、(①部分意匠の意匠に係る物品、②意匠登録を受けようとする部分の用途及び機能、③意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲、④意匠登録を受けようとする部分の形態、⑤「意匠登録を受けようとする部分」と「その他の部分」の境界)が、意匠の属する分野における通常の知識に基づいて、願書の記載及び図面等から直接的に導き出されなければならない(基準第7部第1章)。

・図面等の具体的な表現(及び意匠の説明の欄の記載)によって、部分意匠に関することが明らかな場合、境界線の表示がないことが作図上の誤記と認められ、願書の記載及び図面等を総合的に判断すれば、境界を当然に導き出せる場合、図面等に意匠登録を受けようとする物品の一部のみが表されており、図面を省略する旨の記載のない場合であって、意匠登録を受けようとする部分の用途及び機能、形態、物品全体に占める位置、大きさ、範囲並びにその他の部分との境界が明確な場合、その他部分の全体が一部しか示されていな場合であって、物品の性質に照らし、意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲を導き出せる場合、は意匠が具体的なものと認められる(基準第7部第1章)。

・以下の場合は意匠が具体的なものと認められない(基準第7部第1章)。
①部分意匠であるか、全体意匠であるか明らかでない、又はいずれの部分が意匠登録を受けようとする部分であるか明らかでない
②意匠に係る物品又は意匠登録を受けようとする部分の具体的な用途及び機能が明らかでない
③意匠登録を受けようとする部分の全体の形態が表されていない
④意匠登録を受けようとする部分の位置、大きさ、範囲を特的できない(その他の部分の不図示、その他の部分の形態の各図不一致)
⑤意匠登録を受けようとする部分の形態が明らかでない(各図不一致、部分が一つの閉じられた領域でない、部分を参考図のみで特定している、意匠の説明の欄の文章のみで部分を特定している、部分について複数の形態が考えられ一の形態を導き出せない)
⑥その他の部分との境界が不明確

・一つの部分意匠の意匠に係る物品の中に、物理的に分離した二以上の部分が含まれているものは、意匠ごとにした意匠登録出願ではない。但し、対称となる形態、一組となる形態等、関連性をもって創作され、形態的な一体性が認められる場合、全体として一機能を果たすことから一体的に創作され(例:理髪用はさみのもち手部分、携帯電話操作ボタン)、機能的な一体性が認められる場合、ある用途及び機能を果たすための部分、形態的なまとまりを有する部分をその他の部分とした場合、開示がなされていない部分によって隔てられ、意匠登録を受けようとする部分が図面上物理的に分離した状態で表れている場合、は一意匠と扱う(基準第7部第1章)。

・全体意匠と部分意匠とが類似するには、①両物品が同一又は類似であり、②全体意匠と部分意匠の意匠登録を受けようとする部分との用途及び機能が同一又は類似であり、③全体意匠の形態と部分意匠の意匠登録を受けようとする部分の形態とが同一又は類似であり、④全体意匠の物品全体に対し、部分意匠の意匠登録を受けようとする部分の当該物品全体の形態の中での位置、大きさ、範囲が当該意匠の属する分野においてありふれた範囲であるることを要する。なお、その他の部分の形態のみについては、対比の対象としない(基準第7部第1章)。

・総合的に判断して、部分意匠であることが明確であって、部分を当然に導き出せるときに、部分を特定する方法に関する記載を補充する補正は、要旨変更ではない(基準第7部第1章)。

・総合的に判断しても、図面のみでは意匠登録を受けようとする部分の形態、位置、大きさ、範囲、その他部分との境界を当然に導き出せないときに、部分を特定する方法に関する記載を削除して、部分意匠であるか全体意匠の部分であるかを不明確とす補正、又は意匠登録を受けようとする部分を不明確にする補正は、要旨変更である(基準第7部第1章)。

・その他の部分の一部を実線にして、又はその他の部分の輪郭形状を変更して、意匠登録を受けようとする部分の形態、位置、大きさ、範囲を、当然に導き出すことができる同一の範囲を超えて変更する補正は、要旨変更である。また、部分意匠であることを当然に導き出せるときに、その他の部分を全て実線に訂正する補正は、要旨変更である(基準第7部第1章)。

・部分意匠において、パリ条約による優先権等の主張の効果が認められない例(基準第7部第1章):
①第一国出願が物品全体の形態について登録を受けようとする意匠として開示され、日本出願がその一部について登録を受けようとする場合
②第一国出願が部分意匠であり、日本出願における部分意匠の意匠登録を受けようとする部分に、第一国出願に無い内容が付加された場合、又は、第一国出願の内容の一部が含まれない場合
③第一国出願が複数の部分意匠であり、日本出願がそれらを組み合わせた部分意匠の場合
④第一国出願が部分意匠であり、日本出願が(一般に破線で表される)その他の部分を実線に変更した全体意匠の場合
⑤第一国出願において開示されていない範囲について、意匠登録を受けようとする部分として追加した場合

続きます

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意匠審査基準改訂について1 (2019.05.08)

意匠審査基準改訂について1

平成31年4月26日公表の意匠審査基準改訂による試験範囲への影響がかなり大きいです
ただし、直前期ですので多数の受験生が対応できないと予想され
仮に間違えても結果への影響は限定的かもしれません
勉強の進捗状況に応じて学習の要否を決めて下さい

意匠審査基準改訂の概要(特許庁HP)

概略
・6面図でなくとも、意匠の内容が特定できれば拒絶されない
・願書の【部分意匠】の欄が廃止され、明確な図面の描き分けがなされているか、説明が記載されている場合には、意匠以外のものを図面に表すことが許容される

注目個所(第1部から第2部)
・願書及び願書に添付した図面等は、創作者並びに出願人を特定すると共に登録意匠の範囲を定める権利書としての機能を有する(基準第1部第1章)。

・開示されていない範囲の形態(図示省略された形態を除く)は、意匠登録を受けようとする部分の形態として取り扱わない。「参考図」として表された図における、一組の図面及びその他必要な図に表されたものと異なる形状、模様又は色彩は出願の意匠の形態に係る認定において考慮しない。また、願特徴記載書、優先権証明書、新規性喪失の例外適用を受けるための証明書等は、意匠の認定の基礎となる資料とはしない(基準第1部第2章)。

・意匠が具体的なものと見られない例(基準第2部第1章)なお、この場合は意3条1項柱書違反となる。
①意匠に係る物品の使用目的、使用状態等が不明な場合
②図が相互に一致せず、意匠の内容を特定できない場合
③図面、写真などが不鮮明な場合(例:不鮮明であることなどにより、正確に意匠の内容を知ることができない場合、図中に背景、ハイライト、陰影等があらわされたものであるか否か判断できない場合、点灯部を有する意匠の点灯した状態を表したことにより、意匠の形態が不明確となる場合)
④意匠が抽象的に説明されている場合(願書又は図面中に文字、符号等を用いて、形状、模様及び色彩に関して抽象的に説明した場合)
⑤材質又は大きさの必要な説明がない場合
⑥変化する状態の必要な図面及び説明の記載がない場合
⑦着色した図面において無着色部分がある場合(意匠の説明の欄に、無着色部分が白又は黒である旨の説明を記載した場合を除く)
⑧物品の全部又は一部が透明である旨の説明が意匠の説明の欄に記載されていない場合
⑨図形の中に、中心線、基線、水平線、影を表す細線・濃淡、内容を説明するための指示線、符号、文字、その他意匠を構成しない線、符号又は文字が表されたことにより、意匠が特定できない場合(形状を特定するための線、点、その他のものを記載した場合であって、意匠の説明の欄にその旨及びいずれの記載によりその形状が特定されているのかを記載した場合、及び当該説明がなくてもそれが明らかな場合を除く)。なお、物品に表された文字、標識は、専ら情報伝達のためだけに使用されているもの。(例:新聞、書籍の文章部分、及び成分表示、使用説明などを普通の態様で表した文字)を除き、意匠を構成するものとして扱う。
⑩立体を表す図面が下記に該当する場合
(ⅰ)願書の記載及び願書に添付した図面等を総合的に判断しても、意匠登録を受けようとする意匠の内容が特定できない場合(他の図と同一又は対称である図は、いずれの図と同一又は対称なのかを願書の「意匠の説明」の欄に記載して、図示省略できる)
(ⅱ)各図の縮尺が相違し一の意匠が特定できない場合
(ⅲ)斜投影図法により作成したときに、キャビネット図又はカバリエ図の別及び傾角を願書の「意匠の説明」の欄に記載していないことにより、具体的な一の意匠の内容を特定できない場合
⑪平面的なものを表す図面が下記に該当する場合(ⅰ)図が表面図及び裏面図等により明確に作成されておらず、願書の記載及び願書に添付した図面等を総合的に判断しても、一の意匠が特定できない場合。なお、表面図と裏面図が同一若しくは対称の場合又は裏面が無模様の場合には裏面図の図示を省略してもよい。この場合は、その旨を願書の「意匠の説明」の欄に記載する。(ⅱ)各図の縮尺が相違し、一の意匠を特定することができない場合
⑫形状又は模様が連続し、又は繰り返し連続するものを表す図面において、連続状態が明らかに分からない場合
⑬コードなどの中間省略をした図面において、何れの部位を省略しているのか不明確である場合、又は意匠全体の構成比率が特定できず、位置・大きさ・範囲を特定できない場合
⑭6面図又は2面図以外の必要な図面(展開図、断面図若しくは拡大図、または積み木、組木にあっては所定の斜視図)がない場合
⑮断面図などの切断面および切断箇所の表示が所定の記載方法によらない場合
⑯部分拡大図について、その拡大箇所の表示(切断鎖線、符号、矢印)がない場合
⑰ふたと本体のように分離することができる物品であって、組み合わせたままでは十分意匠を表現できない場合に、組み合わせた図とそれぞれの構成部分についての図面がない場合
⑱透明な意匠の図面が所定の様式によって作成されていない場合
⑲図面中に意匠登録を受けようとする意匠以外のも
のが表されている場合(意匠の説明において説明がある場合、意匠以外のものを明確に認識できる場合を除く)
⑳意匠に係る物品が不明である場合

続きます

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