ニュース-「やめられない とまらない」事件の判決 (2018.04.02)

「やめられない とまらない」事件の判決

「平成29年(ワ)第25465号 著作者人格権確認等請求事件」(裁判所HP)

カルビーのかっぱえびせんの著名キャッチフレーズ
「やめられない とまらない」について、
広告代理店の元社員(原告)が自らを制作者とすることの確認を求めた事件の判決が出ました。
結果、原告の敗訴です。

具体的には
①「かっぱえびせん」のテレビコマーシャル(CM)を、原告が制作した事実の確認
②原告が「やめられない,とまらない」のキャッチフレーズを考えた本人であるとの事実を社内報等に掲載すること
③不法行為による損害賠償
が求められていました。

①について→却下
理由:特定の事実の確認を求める訴えはえは不適法であり、仮に原告が著作権ないし著作者人格権を有することの確認を求めたとしても、カルビー株式会社は、許諾を受けてキャッチフレーズを使用しているにとどまり、著作権ないし著作者人格権を有するなどとは主張していない。そのため、CMの著作権ないし著作者人格権の存否につき確認判決を得ることが必要かつ適切であるとは認められない。

②について→棄却
理由:原告とカルビー株式会社との間に、この点に関する契約があったとみる余地はないため、原告の請求には理由がない。

③について→棄却
理由:原告の社会的評価を低下させるものと認めることはできない、又は社会生活上許される限度を超えた侮辱行為であると認めることはできない。したがって、原告の請求には理由がない。

感想として、当該キャッチフレーズの著作物性等が実質的に争われなかったのは残念です。
著作権を所有すると考えられるアストロミュージック出版株式会社を被告に入れれば、
確認の利益が認められたのかもしれませんが・・・

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「「日本ブランド戦略」のキャッチフレーズの決定」

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tag : 著作権

弁理士試験-仮通常実施権の消滅について (2018.03.27)

仮通常実施権の消滅について

仮通常実施権の消滅について - Let's Go!!
2018/03/20 (Tue) 00:10:57
特34条の2第6項に関しての青本説明では、「仮専用実施権が特許を受ける権利を有するものと混同した場合、当然に消滅するので明文規定していない」とあります。
そうすると、特34条の3第11項は、「仮専用実施権が消滅した場合に、仮通常実施権も消滅する」と規定していますが、混同の場合の消滅で、仮通常実施権が消滅してしまうのは、仮通者にとって、放棄の場合に承諾が必要(特34条の2第7項)なのと比べて、酷く不合理と思います。ここは、どう理解すればよいでしょうか?
よろしくお願いします。


Re: 仮通常実施権の消滅について - 管理人
2018/03/22 (Thu) 15:02:20
特許法に定めがないので、民法179条2項を参照しますと、同項には「2.所有権以外の物権及びこれを目的とする他の権利が同一人に帰属したときは、当該他の権利は、消滅する。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。」と規定されています。

そこで、同条1項ただし書きを準用して、仮専用実施権について仮通常実施権が許諾されている場合は、仮専用実施権が混同消滅しないのではないかと思います。

なお、債権である仮通常実施権の許諾をもって、仮専用実施権が第三者の権利の目的になっているといえるかどうかは分かりません。


Re: 仮通常実施権の消滅について - Let's Go!!
2018/03/22 (Thu) 15:39:21
回答ありがとうございます。
中段の「仮専用実施権」は、「仮通常実施権」でしょうか(以降で、「仮専」「仮通」と略します)

そうだとして、民179条2項では、「他の権利」とあるので、ご説のとおり「仮通は消えない」が正解と思います。
思いますところ、特34条の5を根拠に
「「後から上位の権利を取得したものに仮通は対抗できる」とのことですので、実質的に、混同で、上位権利者が取得した場合、仮通は消えない」が、正解のように考えます。

99条の通常実施権の当然対抗制度は、登録した通常実施権と同様の効果で、強い権利と考えますが、仮通にも、34条の5で、それを認めて保護している法制であることからも「消滅しない」結論が正解だし、裁判の主張でも争える論理だと思うのですが、この件、徹底させるとすると、後は、特許庁への問合せ位でしょうか?


Re: 仮通常実施権の消滅について - 管理人
2018/03/23 (Fri) 12:07:33
中段の「仮専用実施権」で正しいです。
つまり、仮専用実施権が混同消滅しない結果、仮通常実施権も消滅しないと解釈できるということです。

確認するならば特許庁問い合わせで正しいですが、民法の話になると正解が得られるかどうか?


Re: 仮通常実施権の消滅について - Let's Go!!
2018/03/23 (Fri) 12:24:45
回答ありがとうございました。民179条1項但し書は、要は、「どっちかが、こぶ付きならば消滅しない」ということですから、「混同によっては消滅しない」理解しました。
しかし、短答試験では、34条の3第11項の問題として、「常に消滅する」に「Yes」回答が必要の点、注意が必要と理解しました(H25-15-4)。
LECの解説は、11項に「「消滅する」に例外記載だないから」としています。


Re: 仮通常実施権の消滅について - 管理人
2018/03/23 (Fri) 12:28:17
仮専用実施権が消滅したら仮通常実施権は「常に」消滅するというのは正しいです。
民179条1項ただし書きを準用すると、仮専用実施権が存続するので、仮専用実施権が消滅せず且つ仮通常実施権も消滅しません。


Re: 仮通常実施権の消滅について - Let's Go!!
2018/03/23 (Fri) 12:31:37
なるほど、「混同消滅しないのだから、消滅しない」意味、ロジックわかりました。
解釈間違えてました。ありがとうございました。


【関連記事】
「H23法改正後の混同」

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tag : 弁理士試験 特許

弁理士試験-特許製品と同一性を欠く特許製品 (2018.03.26)

特許製品と同一性を欠く特許製品

インクタンク事件 - 初心の者
2018/03/16 (Fri) 10:34:45
「譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ、それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは、特許権者は、その特許製品について、特許権を行使することが許されるというべきである。」との最高裁の判示ですが、この中で「当該特許製品と同一性を欠く特許製品」の意味がよくわかりません。同一性を欠くのであれば当該特許製品とは別物と言えないのでしょうか?
言葉尻に拘泥しているようにも思えるのですが、すっきりしません。解説宜しくお願いします。


Re: インクタンク事件 - 管理人
2018/03/19 (Mon) 14:46:07
当該特許製品と同一である特許製品ができる場合は、修理(実施行為ではない)に該当するので、別物であることを要します。

例えば、取っ手を備えたコップという特許発明があったとして、外れた取っ手をコップに取り付けるのは修理であり、特許製品との同一性は失われません。
一方、取っ手が外れた特許製品を回収して、新たな取っ手を取り付けてコップを製造するのは、特許製品と同一性を欠く新たな特許製品を製造することになるので、特許発明の実施に該当します。


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「インクタンク事件」

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